令和4年10月5日、竹富町議会は第5回定例会を開いた。この会議では、地域の防災や産業振興をテーマにした質問が数多く取り上げられた。特に、大原庁舎の進捗状況についての質問が多く、町民の間に大きな関心が寄せられた。議員の山盛力氏が「大原庁舎の見直しについて、何時までに素案をまとめる予定か」と尋ねると、政策推進課長の小濵啓由氏は「年内に方向性を示すべく鋭意作業を進めている。具体化した段階で公表し、意見を聴取する」と答えた。
また、仲間港の駐車場問題に関しても厳しい意見が出た。山盛議員は、「駐車場の不足は深刻で、地元住民からの要望も多い」と訴えた。
さらに、医療施設や介護施設の運営維持についても話題に上った。これに関連して、町民からは急患搬送の遅延や安否確認への不安の声が上がった。これに対し、福祉支援課長の新盛勝一氏は、「停電などの影響でも、医療体制は万全を期している。町としての支援を行っている」と強調した。
防災についても多くの質問がなされ、議員たちは防災無線の受信機の設置状況や機能について不安を表明した。特に、高齢者や子供への影響が懸念される中、居住地に必要な情報が伝わらないといった問題が指摘された。この点については、防災危機管理課長の佐加伊勲氏が「現場の声を元に情報の流れを見直し、改善していきたい」と答えた。
さらに、産業振興に関連して、燃料・肥料の高騰が農家への影響を及ぼしているとの意見があり、町は今後の支援策の検討を続けることが確認された。農林水産課長の登野盛恒雄氏は「各種対策を講じ、農業の持続可能性を確保するために努力している」と述べた。
最後に、閉会前に行われた質疑の中で、波照間島の地域資源を活かした発展やさらなる支援策について意見が交わされた。今後の議論には、地域のニーズに応じた施策や取り組みへの期待が込められている。