令和3年6月1日、臼杵市議会の6月定例会が開会した。
本定例会では、市長の中野五郎氏が市政の現状について詳細に報告した。特に、新型コロナウイルスへの対策とその影響について重点的に説明した。
中野市長は、4月から広がった感染力の強い変異株の影響を受け、感染者数が増加していると述べた。具体的には、市内での感染者が47名を超えたと報告し、昨年よりも厳しい状況が続いているとの見解を示した。特に、県内では感染症対策本部会議を開催し、6月13日までの対策の延長が決定されたことも触れた。
ワクチン接種の進捗状況についても言及した。中野市長は、65歳以上の高齢者を対象にワクチン接種を行い、特別養護老人ホームや介護老人保健施設の入所者に接種を開始したことを説明した。今後も市全体でのワクチン接種推進に努めることを強調した。
また、経済活動の支援策として「キャッシュレス決済普及促進事業」を実施したことを紹介した。この施策は、市内の中小規模事業者を対象にQRコード決済を利用した際にプレミアムポイントを付与するもので、期間中に利用店舗数が295店から408店に増加したという。それにより、決済額が4300万円を超え、キャンペーン実施前の約4倍となったことを報告した。
さらに、臼杵市では「臼杵市パートナーシップ宣誓制度」を導入し、多様な性や人権の尊重を実現に向けた取組みも進めていると述べた。この制度は市民が自分らしく生きられるための重要なステップである。
そのほか、コミュニティセンターの開設や食文化創造都市の認定に向けた取組みも強調され、地域の振興に向けた多角的な施策が報告された。