令和5年9月29日、臼杵市議会は定例会を開催し、様々な議題が審議された。本定例会では、特に注目すべき議案として、臼杵市長及び副市長の給料の臨時特例に関する条例の制定が挙げられ、これが大きな議論を呼んだ。
まず、総務委員長を務める伊藤淳氏は、第43号議案について説明を行い、旧県立野津高校跡地利活用事業に関連する問題から、市長及び副市長の給料を臨時に減額する条例案が提案された経緯を軽視できないと指摘した。特に、次のように述べた。「この条例案は、市民への説明責任を果たすためにも必要である。」
一方で、野津高校利活用事業により経営が困難になった事業の停滞について、安東鉄男氏は反対討論を行い、利活用事業の実態は市民に不安をもたらしているとして、十分な検証なくしての減額提案は不適切であると強調した。「不祥事の有無は、身内で調査しては分かりません。第三者による検証が必要です」と述べた。
さらに、決算委員長の戸匹映二氏は、令和4年度の水道事業会計及び下水道事業会計の決算認定について報告を行った。この中で、水道料金の収入率が約93.0%である一方、コロナ禍を受けた料金減免策が影響を与えたことを背景に、様々な課題が浮き彫りとなった。戸匹氏は、「さらなる経営改善が不可欠です」と述べた。
また、議員からは第50号議案である令和5年度一般会計補正予算の審議も行われ、広田精治氏がこの予算が市民生活に必要であると主張した。特に、パークゴルフ場の整備に関する予算については、「地域振興に寄与する施設にしたい」との意見が多数出された。
議会では、健康保険証廃止を求める請願も審議されたが、請願第1号は不採択となった。これについて、健康保険証制度に対する強い反発が議論を呼び、「今の制度に問題はない」という意見が多くみられた。「保険証を廃止する理由は見当たらない。」という意見が出され、議員たちは国によるさらなる事故防止策を模索していく必要があるとした。
会議は一連の議題を無事に採決し、これらの件に関して賛成及び反対両方の意見を尊重しつつ進められた。議員たちは常に耳を傾け、市民との信頼関係を築く努力を続ける意義を強調した。今後の動きにも注視が必要となるだろう。