令和3年9月15日に開催された臼杵市議会の定例会では、複数の課題が取り上げられた。主な焦点は災害時の避難体制とヤングケアラーへの支援である。これらは最近の異常気象や社会変化に伴う重要なテーマである。
一般質問では、まず、戸匹映二議員が、災害時の避難体制について質問。その中で福祉避難所への直接避難、ヘルプカードの活用、ペットの同行避難について議論が交わされた。
戸匹議員は、福祉避難所への直接避難について、内閣府が改定したガイドラインに基づき、特に直接避難を希望する障がい者への支援を市がどのように行うのか問うた。更に、避難時のヘルプカードの利用推進の提案やペットの同行避難の重要性についても言及した。これに対し、福祉課長の大戸敏雄氏は、福祉避難所の運営に関して体制を整えていると述べた。
次に、ヤングケアラーへの支援策についても議論が行われた。育成支援が急務であり、尾本子ども子育て課長は、現状では各学校で実態把握に向けた取り組みが進められていると説明した。他方で、認識の不足が課題であるとの見解も示された。
更に、匹田久美子議員からは、地域の水産業についての質問が出された。近年の漁獲量の減少について分析が求められ、産業促進課長の佐藤忠久氏は、労働力不足や温暖化の影響を指摘した。不況からの回復には水産資源の保全と流通促進が不可欠との認識も示された。
成年後見制度に関しては、大戸福祉課長が現在の利用者数について説明し、啓発活動の必要性を強調した。具体的には、平成元年に策定した基本計画の見直しが進められていることも伝えられた。
教育の分野では、オンライン授業の実施と教科担任制の導入に関する提案があった。特にコロナ禍において柔軟な学びの環境が求められている。学校教育課の麻生幸誠氏は、タブレット端末を用いた学習方法の確立を目指していると回答した。
地域の皆さんと共に支え合いながら、これらの問題に取り組む重要性が改めて認識され、より協力し合う姿勢が求められた。特に災害時には地域の安心・安全を確保するためには、多くの市民が参加し、手を取り合うことが不可欠である。