令和5年12月7日の臼杵市議会では、市の観光施策や子育て支援、老朽化建物の管理について多岐にわたる意見が交わされた。
特に、臼杵市の観光施策に関する議論が注目を集めた。奥田富美子議員は、観光客数の推移や市街地での調査実施の必要性を問いかけ、観光の魅力を向上させるための具体的な取組が求められていると訴えた。その中で、特に国宝臼杵石仏を活用した「石仏パーマ」などのユニークな企画が、観光施策に実を結ぶ可能性があると評価された。また、観光施設のWi-Fi整備の現状や今後の予定についても、詳細にわたる確認が求められた。
また、低所得者層の子育て支援についても重要な課題として挙げられた。奥田議員は、ひとり親世帯や低所得世帯への具体的な支援策の充実を促す発言をし、特に急な仕事が入った場合の支援の重要性を訴えた。とりわけ、「ファミリー・サポート・センター」事業の現状に言及し、利用促進のための周知活動が必要であると強調した。
さらに、市が管理する老朽化した建物の問題についても言及があった。高橋拓也財務部長は、特に市庁舎の現状と課題について説明した。庁舎の耐震化に向けた対応や、公共施設の維持管理に対する基本的な方針について報告があった。市の予算措置を通じて、今後も庁舎整備の方向性を慎重に見定める必要があると述べた。
加えて、認知症対策や交通安全対策についても活発な議論が行われた。認知症基本法が成立したことを受け、関連施策の推進が期待されている勤務地での協力体制の強化が求められている。それに続く子どもに対する横断歩道での交通安全対策として、啓発活動が重要視されている。
最後に、温室効果ガス排出削減については、第4期計画の策定が進められており、市民の協力を得ながら具体的な施策と行動が今後更に強化される見通しである。市の関係者は、地球環境に貢献する取り組みを一層推進する意向を示した。