令和3年6月28日、中津市議会議場において、第2回定例会が開催された。
議題は、自由討議形式で中津市の自転車利用とコロナ禍におけるUIJターンについてであった。
まず、本田哲也議員が提案した「中津市の安全で快適な自転車の利用について」では、大分県自転車条例施行後の自転車事故の状況や、特に小中高生の事故防止策が議論された。
本田議員は、自身の自転車通勤の経験を交え、自転車と歩行者の接触事故についての認識を共有した。特に、事故統計が示す如く、子供たちが事故に遭うリスクが高く、教育やマナーの徹底が必要と述べている。更に、資料を用いて、自転車の通行状況や事故軽減策等、多角的な視点からの意見交換が行われた。
本田議員は、「エコで健康的、さらに3密を避ける移動手段の自転車をより安全に使うため、どうすればよいか」と問うと、出席議員から多様な意見が寄せられた。
そこで藤野英司議員は、周囲の大人たちが自転車マナーを遵守しないことが子どもに及ぼす影響を指摘。このような教育環境を作り出すために、大人たち自身も交通ルールを見直す必要があるとして、周囲の模範が子どもたちに与える影響は大きいと述べた。
大塚正俊議員の発言では、自転車教育の徹底と共に事故発生時の自転車利用者のマナー向上が不可欠と強調。自身の体験を元に、自転車走行時の注意喚起が求められるとの意見が出された。
その後、恒賀愼太郎議員が提案した「コロナ禍のUIJターン」に移る。環境の変化の中で、地方人口の減少が懸念される中、彼は地域活性化策を模索した。具体的には、UIJターン支援事業の構築や、地元就職を条件とした奨学金支援の提言が行われた。
恒賀議員によれば、「中津市が労働力を維持し、活性化するためには、若者を引き寄せつつ既存の人材を見守っていく必要がある」とのことで、具体的な施策を講じることが急務とされる。
他の議員たちも相次いで意見を述べ、具体的な成功事例や施策に対する親身な提案が行われた。中村詔治議員は、地域の魅力をアップし続ける必要性を訴え、特に若者や移住者にとって中津市の特性を積極的にアピールすることの重要性を強調した。
会議の終盤には議会の意見交換において、交通教育の充実や地域活性化策についての合意がなされた。議論を経て自転車の安全利用の重要性が再確認され、コロナ禍におけるUIJターン施策の必要性も広く認識される結果となった。