令和2年3月、豊後大野市議会の定例会が開催され、予算案など多くの議案が審議された。
特に、令和元年度の一般会計補正予算(第4号)についての質疑が目立った。吉藤里美市議は、一般会計の庁舎等整備費と図書館費の減額補正について、その財源内訳が大幅に変わっている点を指摘した。金山英三財政課長は、令和元年度の整備事業が減額になったため、財源を一般会計に振り替えたと説明した。
次に、生活保護費に関する質疑があり、医療扶助の減額となった理由や担当課の説明も求められた。朝倉誠一社会福祉課長は、生活保護受給者の医療費が減ったことが要因であると述べたが、詳細なデータを提供しなかった。
また、観光イベントに関する補助金についても質疑が行われた。神志那文寛市議は、チューリップフェスタの補助金増額について質問し、安藤久美子商工観光課長は、前年から球根の数量を増やしたことが理由であると回答した。これに対して神志那市議は、市民の目にどう映るかを懸念し、市の補助金の使い方に留意すべきと強調した。
さらに、公共施設の指定管理者の指定についても、多くの議題が上程された。豊後大野市の特定公共賃貸住宅条例や市営住宅条例の改正が提案された際は、議員から多くの意見が寄せられた。特に連帯保証人に関する規定については、入居者が少なくなっている中で、緩和を求める声も上がった。
最終的に、第58号議案として令和元年度一般会計補正予算(第5号)が採決され、原案通り可決された。これにより、歳入歳出に249万円が追加されることとなる。市長の川野文敏氏は、終始、この補正予算が市の福祉政策に与える影響を強調していた。議会は今後の市民生活への影響を見守ることが求められる。