令和4年第3回上越市議会定例会では、重要な施策としていくつかのテーマが議論された。特に、木田庁舎における避難訓練の実施状況が取り上げられ、庁内での訓練の進捗と市民の安全確保に向けた取り組みが求められた。
避難訓練に関しては年に1度、消防計画に基づいて実施されているとの報告があった。市内の安全を確保するためには、職員の防災意識を高め、訓練内容を充実させる必要があるとされ、庁舎に出入りする市民や来庁者への配慮も求められた。
一方、児童虐待の件数増加が深刻な問題に認識されている。令和3年度の報告では299件と増加傾向にあり、特に身体的虐待やネグレクトが目立つ。市は、児童相談所や学校、地域協議会との連携を進め、早期発見と支援に努めているものの、今後の課題として親に対する支援が求められている。
また、児童養護施設若竹寮の運営に関する質疑でも、民間委託に切り替えた背景や影響が問われた。指定管理者の運営によって職員の入れ替わりが多くなり、子供との信頼関係が築きにくい現状が指摘された。市としては、職員の定着率向上や支援体制の改善が課題であると強調された。
さらに、シルバー人材センターの運営についても議論が行われた。高齢者の雇用機会確保と地域活性化が目的とされ、年々受注件数が増加している。市としては、シルバー人材センターへの補助金を継続し、さらなる支援を進めていく意向が示された。
医療的ケア児の支援については、法律施行後に新たなセンターが設置されたが、利用は今のところないとのこと。市は、医療的ケア児への相談支援体制の構築を進め、必要な資格を持つ職員の確保や施設との連携を強化する方針を改めて確認した。