令和5年7月10日に建設環境委員協議会が開催された。そこでは「ぐるっとまつもとバス」運行状況や公営住宅の再整備などが報告された。
特に「ぐるっとまつもとバス」の運行については、多くの関心が集まった。公共交通課長である柳澤均氏は、運行事業者からの報告を基に、令和4年と比べて乗車人数が18.9%増加したことを明らかにした。また、収入も12.4%の増加があったという。
しかし、運行状況に対する利用者の意見も多かった。上條一正委員は、松原線の減便による影響を指摘した。これは特に長野県寿台養護学校の生徒たちに影響を与えており、登校時の便が減ってしまったことは大きな問題である。
また、運行事業者が運行管理をするためには、より多くの市民からの意見を反映させる必要があると、上條委員は強調した。そのため、今後は利用者の意見を収集する手段を設けることが求められる。特に、バス内でのアナウンスによる意見収集の重要性が指摘された。
次の議題、JR村井駅舎に関しても議論が行われた。この駅舎内の多目的スペースは学習スペースやキッズスペースを設ける計画があるが、太田正徳委員からは利用者混在による違和感が述べられた。赤間善浩都市計画課長は、利用者のニーズに合わせた設定との理解を示したが、具体的な時間帯の工夫が必要であると強調した。
また、松本市アルプス公園に関する提言も報告された。布山明彦公園緑地課長は、北側と南側の提言を統合して魅力向上に取り組む方針を示した。特に生物多様性の観点からも、今後の整備が重要視される。
最後に、寿台地区における公営住宅の再整備計画も挙げられた。西山隆之住宅課長は、現在の住宅不足の実態と、今後の具体的な政策について説明したが、住民とのコミュニケーションを強化する必要があるとの指摘があった。引き続き、地域の特性を踏まえた政策の形成が求められそうである。
委員長である内田麻美氏は、この会議を通じて出された意見と要望をもとに、今後の政策の方向性を再確認した。