令和6年6月の定例会では、市政に対する一般質問が行われ、市民の関心が高いテーマが取り上げられた。
まず、子供に関する質疑があり、橋本律子議員（日本共産党）は、国連の子どもの権利条約の観点から、子供たちに必要な権利が十分認識されていない状況を指摘した。調査によれば、子供の59％が権利条約の存在を知らないとのこと。市長の宮原義久氏は、こども家庭庁設立後に施行されたこども基本法に基づき、子供の声を重視する取り組みを進めていく意向を示した。
続いて、子供の安全確保に関する質問も焦点となった。橋本議員は、危険な通学路への整備が必要であると訴え、経済建設部長の高野憲一氏は、通学路の安全を確保するためのプログラムに基づいて、危険箇所の把握に努めていると述べた。
また、教育環境の充実に向けた提言も続き、エアコン未設置の特別教室に関する改善が求められた。教育委員会の松元公孝教育部長は、エアコン整備に向けた計画的な進行を約束した。
義務教育無償化に関しては、保護者負担軽減のためのさらなる支援が求められ、給食費軽減の経済的な取り組みが重要であるとした。市長は、地域の実情を考慮に入れつつ、食育の重要性にも言及し、学校給食には地元食材を利用する旨を強調した。
次に、議員からの補聴器購入助成制度に関する質問では、地域における高齢者のニーズに応えるための制度の必要性が指摘された。さらに、環境問題への取り組みとして、ゼロカーボンシティの宣言が市民への影響を考慮して進められることが期待された。
また、出会い創出事業についての質問も行われ、婚活イベントの成果や市民へのフォローアップの必要性が強調された。手軽に参加できるイベントの重要性に加え、成功事例を基にした施策の周知と広報が必要であるとの見解が示された。
最後に、人口減少対策についても議論が交わされ、小林市が今後取り組むべき施策が問われた。市長は、農業や基幹産業として地域活性化のための努力を続ける考えを表明し、持続可能な社会の形成に向けた活動を強化していく方針を示した。