令和4年12月9日に開かれた亀岡市議会では、一般質問の場が設けられ、市長や各部長が様々な答弁を行った。
特に注目を集めたのは、平和池水害の教訓を伝える取り組みであり、71年前の水害の記憶を次世代に伝えることの重要性が強調された。市長は、「災害の記憶を風化させぬよう、しっかりとした取り組みを進めたい」と述べ、地域住民との協力の下、防災意識向上に努める姿勢を示した。
次に、西口純生議員が小学校跡地の活用に関する質問をし、地域の歴史を生かした利用法を提案した。特に、地域住民との協議の場を設け、学校跡地を地域資源として有効活用することが求められた。
さらに、亀岡市の財政状況についての質疑も行われ、市長は「四年間の経常収支は改善し、特に令和3年度は17億円の黒字を計上した」と報告した。また、今後の財政計画として、中期財政見通しを立て、毎年度約6億円の黒字を見込んでいることが明らかにされた。
亀岡光秀まつりの50周年を迎えるにあたり、地域文化の継承や他の伝統行事との連携強化についても話題となった。市は、光秀まつりに新たな価値を加え、観光振興を図る方針であることを示した。
環境についても議論が交わされ、桂川市長は「亀岡市は全国初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例を制定し、環境先進都市としての取り組みを進めている」と強調した。しかし、生ゴミをバイオマスエネルギーとして活用する法整備が遅れており、さらなる進展が期待される。
最後に、公共交通の改善が求められ、特に高齢者の利用増加に対応した交通網の整備が必要であるとされた。議員は、市民の移動手段確保のため、柔軟な交通政策に期待を寄せた。
このように、亀岡市議会では多様なテーマが取り上げられ、地域の課題解決に向けて具体的な議論が行われた。市は市民の声を反映し、未来に向けた持続可能なまちづくりに取り組む姿勢を明らかにした。