令和3年12月の亀岡市議会定例会では、様々な重要な議題が討議された。特に注目されたのは、高齢者救急医療情報や地域包括支援センターの取り組みについての質疑である。
まず、竹田幸生議員が議会で高齢者の救急医療情報について言及した。これは平成21年に導入され、亀岡市では「命のカプセル」として知られる仕組みである。このカプセルには、高齢者の健康情報が収められ、緊急時に活用される。健康福祉部長の佐々木京子氏は、現在までに1万3879人の高齢者がこのカプセルを受け取っていると説明した。特に、救急隊員がこのカプセルを活用した件数も報告され、認知症の高齢者が意識不明である際に役立ったケースもあると述べられた。
次に、地域包括支援センターについても言及があった。佐々木氏は、相談実績が増加していることを報告し、今後もさらなる支援活動を強化していく意向を示した。また、竹田議員は現場から見える実態について触れ、支援が必要な高齢者が多く存在することを強調した。
さらに、ジャンボタニシの問題も議題に上がった。これについて、亀岡市の産業観光部長、由良琢夫氏は、農業面での被害が減少していることを報告した。具体的には、連携して取り組んできた防除対策によって、被害面積は82.6アールにとどまり、水稲共済額は約21万円であった。
また、川の駅・亀岡水辺公園の整備に関する議論では、桂川市長が草木管理の重要性を強調し、地域住民が安心して利用できる環境を整える方針を示した。特に、マムシ注意の看板も杭に立てられるなど、安全対策が求められている。
さらに、サンガ試合時の交通安全対策が議論され、この中で市民生活に影響を及ぼす交通渋滞の解消策が求められた。生涯学習部長の田中博樹氏は、公共交通機関の利用促進と、今後の交通管理の充実に向けた取り組みを述べた。
議会の討議を通じて、亀岡市は高齢者支援や農業問題、地域の安全対策に対し、具体的な施策を展開する意向を明確にしている。市民に根ざした施策の進展を期待する声が上がっている。