亀岡市議会は、3月6日、令和5年3月定例会を開催し、一般質問が行われた。
市長の桂川孝裕氏は、財政状況について肯定的な見解を述べ、特にふるさと納税が30億円を超え、今後も安定した予算確保に期待を寄せた。その中で、福井英昭議員は、将来負担比率の改善と実質単年度収支について言及し、過去のスタジアム建設に関連した予算が、現在の好転した財政状況にどのように寄与されているのかを追及した。
福井議員はまた、ウクライナ情勢やトルコでの地震に触れ、非常事態が続く中、亀岡市議会が正常に運営されていることに感謝を表明しながら、市長の政治姿勢に対する質問を行った。市長は、「健康・環境・観光、多文化共生のまち亀岡」をスローガンに掲げ、環境施策に注力していると力説。特に、亀岡市はプラスチックごみゼロを目指す条例を施行し、買い物袋の持参率が98%に達するなど、市民の理解を得ている。
福井議員は、「子どもファースト宣言」を受け、市民の声が「年寄りも大事にしてほしい」との不満を抱いていることを指摘し、高齢者支援策の充実を求めた。市長は、高齢者施策の拡充に向けた施策を進めており、さらに多くの支援を考えているとの意向を示した。
また、亀岡市の公共交通の見直しについても議論され、福井議員からは市内交通の利便性向上を求める意見が相次いだ。公共交通のあり方が、特に高齢者にとって重要であるとの指摘に対し、市長は地域住民の声に耳を傾けると約束した。そして、公共交通網の形成計画を見直す必要があると認め、地域のニーズに合った交通体系の構築を目指す考えだ。
この他、新火葬場の建設進捗状況や、ガレリアかめおかの改修計画も議題に上がり、参加議員から活発な意見が出た。天候の影響で一時通行止めとなった国道9号については、早急な整備の必要性が強調された。
今後、亀岡市はその多様な施策を推進しつつ、市民の生活向上に繋がるよう努力していく意向を示し、議会は一層の議論を重ねていくことを誓った。