令和2年第3回南九州市議会の定例会が6月30日に開催された。
出席議員は20名で、福留保副市長や有馬勉教育長をはじめとする執行部28名も参加した。
日程には多くの議案が挙げられており、中でも「財産の無償貸付について」は産業建設常任委員長の今吉賢二議員が報告を行った。
この議案は、岡山フードサービス株式会社にミニゴルフ場クラブハウスを無償貸付ける内容である。貸付事業者は、近隣の食肉卸業と外食産業に特化した企業であり、地域の農業強化に貢献することが期待される。委員会では、施設の管理に関する質疑が行われ、市側の方針についても説明があった。
もう一つの重要な議案として、南九州市企業立地促進条例の一部を改正する条例も報告された。これに関し、松久保正毅総務常任委員長は、対象事業として「教育・学習支援事業」などを追加し、「陸上養殖業」を削除する理由を説明した。これは、地域経済の発展と雇用促進を目指したもので、賛成多数で可決された。
令和2年度南九州市一般会計補正予算(第3号)については、総務常任委員長が報告を行い、歳入歳出予算の総額に3億2931万1千円を追加する内容で、細部にわたる説明がなされた。また、緊急時の避難所管理や新型コロナウイルス感染症対策のための防災費も盛り込まれたことが強調された。
請願第1号では、日本政府に核兵器禁止条約の調印を求める意見書の採択が審議された。市民の思いを国に届ける動きとして評価される一方、反対意見もあり、今回可否同数の結果での採択となった。
さらに、教育現場に関連した請願第2号での「教職員定数改善」と「国庫負担制度の改善」についても採択され、特に新型コロナウイルス対策での教育現場の実情についても踏まえ、新たな政策が必要であるとの声があがった。
多岐にわたる議案が審議され、多くは賛成多数で可決された。市議会は今後も地域の発展と市民のニーズに応えるため、引き続き努力していく方針である。