令和6年3月13日に開催された南九州市の第2回定例会では、重要なテーマが取り上げられた。市役所の新庁舎建設の件について、日置友幸議員が予算計画に関する質問を行った。
新庁舎建設の総事業費は、当初見込まれていた45億円から現在の65億円に増加している。議員は、現在の10億円の負担を将来世代に残さないために、減債基金の10億円の積立について計画的に行う考えがあるかを問うた。塗木弘幸市長は、予算の収支状況を見ながら積立てを積極的に行う意向を示したが、具体的な数字を約束できるものではないと述べた。
次に、防災における性的多様性の課題が議論された。日置議員は、地域防災計画や避難所の運営において、性別に偏りのない取り組みが重要であると訴えた。市長は、男女平等参画の観点からの委員構成の推進や、避難所での配慮を強調した。
さらに、コロナ禍によって制限を受けた児童生徒に関しても質問がなされた。日置議員は、修学旅行が制限された生徒に対する支援の必要性を訴えたが、塗木市長は修学旅行のクーポン券などの支援については否定的な見解を示した。このように、さまざまな観点から児童生徒へのフォローアップについての議論が続く。
今回の会議では市の財政状況や未来の負担に関する重要な論点が取り上げられた。市役所の新庁舎建設に関しては、財政の見通しや減債基金の活用が課題となっている。また、防災における施策やコロナ禍における教育支援に関しても、新たな議論が必要であることが示唆された。市民が安心して暮らせる環境を整え、今後の施策がどのように展開されるか、注視していく必要があると考えられる。