令和元年9月5日に行われた第5回定例会では、6つのアジェンダが議論され、その中でも特に災害時の避難対策について多くの発言が集まった。
西次雄議員は、7月の豪雨において市内に避難勧告や避難指示が出されたことに関して質問し、避難所における混乱や課題について指摘した。市長の塗木弘幸氏は、この豪雨の検証を行った結果として、避難指示は適切であったと述べ、避難所で発生した問題については反映させていく考えを示した。
塗木市長によると、7月豪雨では市内に22カ所の避難所が設置され、最大で383人が避難した。その中でも、混乱があり、避難所担当職員から報告を受ける仕組みを強化する必要があると強調した。また、新たな避難対策について国民への周知が不十分だったとの反省も述べられた。
続いて議員からの質問に対し、防災安全課長の神薗省吾氏は、避難指示を早めに発令したことが適切であったとしつつ、一部地域における雨量測定体制が不完全であったことを明らかにした。また、避難勧告が出されたタイミングについても詳しく説明し、今後の改善策について積極的に取り組む意向を示した。
農業従事者の確保を巡っても議論が交わされた。内園知恵子議員は、南の食料供給基地としての役割を維持するために新規就農者を確保する必要があると強調し、支援策の充実を求めた。市長は現在の農業情勢を踏まえ、先端技術を活用したスマート農業の推進が重要であり、これにより若者の関心を高めることができると述べた。
また、県立薩南病院の新しい移転先が南さつま市に決定したことについても疑問が提起された。市長は、この決定が南九州市に及ぼす影響を考慮し、今後の活用策について引き続き県との連携を図っていく考えを示した。
市民からの声が大きく寄せられた交通問題についても言及がありました。市外高校に通う生徒の交通の便が悪いとの声に対し、近隣市との協議会の設立が検討されている。市長は、広域の課題であるため、県や他市との連携が必要であるとの方針を示した。