令和2年第3回姶良市議会定例会が9月8日に開かれ、重要な議案が審議された。
今回の会議では、令和元年度の決算報告が主な焦点の一つであった。市長の湯元敏浩氏は、議案86号から95号までを一括して提案し、財政状況の概略を説明した。具体的には、経常収支比率が96.8%に上昇し、実質公債費比率は依然として健全水準にあると強調した。
また、特に新型コロナウイルス感染症の影響に晒されている地方財政についても言及した。感染症対策費用や社会保障関係経費の急増が財政を圧迫しているため、今後の財政健全化への対応が求められているとのこと。市では行財政改革を継続し、活力あるまちづくりを推進する考えを示した。
その一環として、議案79号から82号にかけては、姶良市の各条例の改正についても審議が行われた。これには、姶良市ふるさと応援基金条例、移住定住促進条例、衛生処理場環境保全対策委員会条例、公園条例の改正が含まれる。
特に市長は、地域活性化のためのふるさと支援の重要性を指摘。「市民の皆さんにもっとこの基金を活用してもらいたい」と述べ、賛成意見も集まった。
次に、新型コロナウイルス感染症対策にも多くの時間が割かれた。市の補正予算案である議案83号は、保育所や児童クラブへの感染症対策用品の助成を含むもので、竹下日出志議員から具体的な内容に関する質疑があり、副市長の前畠実氏が詳細に回答。特に換気が可能なエアコンの導入が計画されていることも明かされた。
この他に、新生児特別給付金に関する質疑も行われ、平塚市のような支給要綱の作成が検討されることになっている。市は独自のチラシや申請書についても準備を進める意向を示した。
会議はその後、議案の採決に入った。議案79号、80号、82号のいずれも賛成全員で可決され、次回の会議での進展が期待されている。