令和6年3月19日、姶良市議会定例会が開催された。
会議では主に医療費助成や介護保険制度に関する議案が審議された。
議案第14号は姶良市重度心身障害者医療費助成の条例の改正で、精神障害者の医療費助成を新たに含める内容である。
この助成は自動的に行われ、申請の必要がないことが特徴だ。文教厚生常任委員長の岩下陽太郎氏は、対象者が1903人で、精神障害者保健福祉手帳1級所持者が10人追加されることを報告した。
一方、条例改正における所得制限の導入に疑問の声も上がった。堀広子議員は、所得制限によって利用者に手続きの負担が増す懸念を指摘する一方、改正は福祉向上に寄与すると評価した。
議案第15号の姶良市介護保険条例改正では保険料が5800円から5650円に引き下げられ、全ての段階での基準額減額が評価されている。また、議員からは低所得者にも優しい改正として意義が共有された。
続いて、姶良市蒲生ふるさと交流館に関する条例改正内容も発表された。利用が増加することが見込まれる研修室を新設し、市民が利用しやすくするとの説明だった。いくつかの質疑応答の後、全会一致で可決された。
近年ニーズが変化していることを背景に、議案第21号では母子生活支援施設が廃止される。老朽化や利用減少を理由とし、今後は他のセーフティネットと連携していく方針が示された。議員は、廃止案には理解を示し、今後の活用方法に期待を寄せた。
陳情第1号では緊急予防治山事業に関し、工事期間の短縮と排水対策の要望が採択された。住民は工事中の不安と対策を求めており、情報提供の重要性が確認された。
一方、陳情第2号に関しては、政党機関紙の庁舎内勧誘行為について調査を求める内容だったが、議員からの意見が分かれ、不採択となった。