姶良市議会では、例えば豪雨災害や防災対策に関する質問が交わされた。国生 卓議員は、記録的豪雨による被害について質問し、特に防災行政無線の聞こえにくさや有効性に疑問を呈した。市長の湯元 敏浩氏は、「防災行政無線の拡声子局の音声が聞こえにくい件については認識しており、職員が地域に出向いて実地調査を行なう等、改善に努めている」と述べ、音声情報の発信に多様な手法を取り入れていることを強調した。
続いて議員は市民通報手段についても質問した。災害や危険な箇所を迅速に通報できる市民通報アプリの導入に対し、湯元市長は「迅速な対応を促進する効果があると認識しているものの、情報の正確性を重視して調査研究を続ける」と答えた。また、崖地の応急工事補助事業については、制度の拡充策が検討されており、必要な場合には市民に対し、広報を通じてお知らせするという。
公共の安全を確保するための重要なインフラ整備についても触れられた。国生議員は、道路拡幅の必要性について強調し、地域住民の声を受けた市の計画について質問したところ、湯元市長は「主要な都市幹線道路として位置付けられたこの路線は、市民が安全に通行できるよう継続的に整備を進めていく考えである」と回答した。その一環として、早馬交差点の改良工事も進めている。
また、街路樹や公共施設でのサニタリーボックス設置の必要性も議論された。男女平等の観点から、市内の公共施設男性トイレにもサニタリーボックス設置を進める考えであるとし、すでにいくつかの施設に設置を実施していることも挙げられた。市民の声に耳を傾けるためのボトムアップな手法が重要であるとの認識も示された。
その他、ハトの被害への対策についてもじっくりとした話し合いが行われた。市民からの相談を受け、特に市営住宅に於けるハトによるふん害が問題視されており、これらへの適切な処置が求められている。市は、ハトの侵入を防ぐ対策として、防鳥ネットの設置などを行っているとの報告があり、今後さらなる対応策が必要との意見も見受けられた。
姶良市の生活環境全般について、今後も市と市民が連携して問題解決へ寄与する姿勢が改めて確認された。