令和2年12月1日、姶良市議会における一般質問では、特に台風10号による避難状況や防災対策が取り上げられた。台風の影響により、避難所には最大1,527人が避難したことが報告され、これは合併後最多の人数であった。市長は、開設した22か所の避難所の運営において、多くの市民が安心して避難生活を送れたと認識していると述べた。
さらに、障がいのある方の避難状況についても言及され、実際に障がい者支援施設への避難者数は8人、ペット同行避難者数は加音ホールで7人に達したことが伝えられた。このように、行政は市民の多様なニーズに応えるべく積極的な対応を行っているが、今後の課題として、より多くの支援策や協力体制の強化を図る必要がある。
また、避難所の備蓄状況に関する質問もあり、現在市が保有する段ボールベッドは129床、毛布は656枚であることが報告され、今後も発電機などの資機材を充実させる方針が示された。市長は、警察との連携を強化することで、市民の迅速な避難を支援し、「素振り」の重要性を強調した。これは、防災行動の意義を理解する土台として位置付けるものであり、台風は過ぎ去っても、その準備が未来に繋がるという。
一方で、災害関連事務の効率化の必要性も浮上しており、特に罹災証明の発行が迅速に行えるシステムの確立が求められる。基本的には市職員が現場での確認を行い、客観的なデータ収集を大切にする一方で、SNSなどのデジタル技術を活用した情報提供手段の充実を目指す。
道路損壊については、市民が撮影した画像をメールなどで報告できるシステムを検討する更新したいとの意向も示されたが、具体的な進捗は未定であるという。市は、行政サービスを通じて市民の負担を軽減し、より安全で安心な避難所運営へ向けた体制を強化する意向を強調した。