令和3年第4回姶良市議会定例会の中で、市の財政状況についての質疑が行われ、議員からは「今後の公共工事の進行が将来の財政にどのような影響を与えるか」との問いかけがあった。
上村親議員は、姶良市の現状における積立基金の数値を挙げた上で、公共工事に関する借入れの影響を強調した。具体的には、合併後の公共工事が未来の借金となり、将来世代に負担を残すことが懸念されると述べた。
市長の湯元敏浩氏は、「扶助費や公債費が増大しており、特に子育て支援や医療費が膨らんでいる」と説明し、さらに「歳出削減策や財政調整基金の重要性を挙げる」と強調した。また、市の財政運営には、適宜国や県の補助金を活用していく考えを示し、特に子育て支援や福祉施設整備が優先されるべきとの意見もあった。
続いて、堂森忠夫議員が「姶良市におけるSDGsの取り組みと市の活性化」をテーマに質問し、「官民連携による地域づくり」の重要性を訴えた。市はその答弁で、「地域商社や第三セクター的な取り組みについても検討が必要」と認識を示した。
さらに、行政活動における"結の力"、すなわち地域のつながりを強化する動きについても言及され、具体的なプロジェクトの提案が行われる流れになった。
次に竹下日出志議員が「HPVワクチン勧奨再開に伴う対応について」の質問を行い、現在の接種率の状況や今後の啓発活動についても触れた。市は「疫病対策としてのワクチンの重要性を理解し、積極的に情報提供を行う。」との再確認をした。
更に、女性に配慮したAEDの利用促進についても話題となり、市長は「市民一人ひとりが救命行動に積極的になれるよう努める。」と意志を示した。
駆け引きの多い質問が展開された本定例会では、市の未来に対する真剣な意見が交わされた。市では今後も地域のつながりを重視し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが一層強化されることが期待される。