令和元年第3回姶良市議会定例会が開催され、様々な問題が取り上げられた。
特に注目を集めたのが、「稲荷橋の拡幅改良について」である。現在の稲荷橋は、通行する車両と人々にとって安全性が懸念されており、車のみの通行ではなく、歩行者にとっても通行しやすい環境が必要とされている。建設部長の徳部健一氏は、現在は歩道の追加設置を検討しているものの、多額の事業費が必要なため、地域住民の理解と協力が不可欠と述べた。具体的には、約1億円以上の費用がかかる可能性が高いとされており、市側は一度地域との協議を行い、歩道橋設置についての合意を図る方針だ。また、警察との調整も求められることになる。
次に取り上げられたのが、耕作放棄地の管理問題である。農業委員会の米迫愼二氏は、耕作放棄地についての調査を行っており、現在1,602筆、121haが耕作放棄地として把握されていると報告した。これに対し、農地の所有者には雑草等の管理が求められており、地域からの連絡に応じて対応しているという。今後、パトロールの強化や適正な管理の促進が必要である。
さらに、田口幸一議員は「姶良市の食料自給率について」質問。食料自給率はカロリーベースで18%、生産額ベースで29%という結果が示された。飼料用米の生産量が1,079トン、裸麦の生産量は27トンであることも明らかになった。議会では、家畜の飼育状況についても取り上げられたものの、詳しい数値は後日確認されることとなった。
最後に、市道及び農道のパトロールについても触れられた。舗装補修の必要性についての要請もあり、市の担当者は定期的なパトロールを行い、必要に応じて修復に努める方針であることを強調した。手間がかかる部分も多いが、追跡調査や地元からの要望に応じて柔軟に対応していく意向が示された。
全体を通して、議員たちからはさまざまな視点での意見と要望が出され、今後の運営に関してはより一層の改善が求められている。これに対し市の執行部は全力で取り組む姿勢を示しつつ、議会との協力を通じて市民のニーズに応える必要があると強調した。