令和5年第1回姶良市議会定例会が3月22日に開かれ、重要な議案が審議された。会議では、令和5年度の一般会計予算が審議され、賛成多数で可決された。予算の総額は356億9,200万円で、前年より6.4%の増加となっている。歳入の主要な要素は市税の増加であり、自主財源の柱として期待されている。この成果は新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、景気回復の兆しが見え始めていることを反映している。
予算審査常任委員長の上村親氏は、「市税の引き上げは慎重に行い、地域経済の回復を支えなければならない」と強調した。歳出面では114億円が扶助費に充当され、障害者や高齢者支援のための施策が含まれる。また、資本的支出には複合新庁舎建設や子育て支援拠点の整備が盛り込まれている。
議会内では議員から予算案に対する意見が相次ぎ、小田原優議員が「予算編成が将来を見据えたものでなく、持続可能性に欠ける」との懸念を表明した。一方で、竹下日出志議員は「コロナ禍を経た新たな市政運営のスタートを切った」とし、広範な市民サービスの向上に期待を寄せた。
続いて、令和5年度の姶良市国民健康保険特別会計事業勘定予算が議題に上がり、今年度の予算総額は95億6,447万2,000円である。保険給付費の増加が予算の主な要因であり、その対策として医療費の適正化と収納率向上が求められている。議員の中には保険料引上げに危惧を示す声も多く、堀広子議員が「負担増は生活を圧迫する」と指摘した。このように、年間を通じて市民生活に深く関わる議案が続々と可決され、今後の行方が注目される。
また、議案第50号では令和5年度の一般会計補正予算が提案され、コロナウイルスワクチン接種に関連する補正が5億7,641万3,000円で可決された。この補正では特定の対象者へのワクチン接種が進められ、春夏接種及び秋冬接種が考慮されている。市長の湯元敏浩氏は「地域の医療機関と連携し、接種体制の強化を図る」と説明した。
今回の議会で可決された予算は、姶良市の財政基盤を強化し、地域全体の活性化につながるとして、多くの期待が寄せられている。これらの議案が実行されることによって、姶良市は更なる発展を目指していく。