令和3年第1回輪島市議会臨時会では、議案第86号として提出された一般会計補正予算が可決された。
今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策を目的としており、特に年末年始の地域経済活性化を重視した内容になっている。
市長の梶文秋氏は、補正予算の必要性を説明し、以前の感染対策に続く5回目の補正予算であることを強調した。
特筆すべきは、プレミアム付商品券の発行事業が計画されていることである。市内で消費を喚起するため、1セット1万円で1万3,000円分の買物が可能な商品券を発行する。この事業には5億3,000万円が計上され、年末の12月7日から販売が開始される予定である。
また、小規模事業者の経営持続化支援も行われる。具体的には、前年同月比で売上高が30%以上減少した市内事業者を支援するため、5,000万円が配分される予定だ。これにより、特に影響を受けた業種への手厚い支援が期待されている。
さらに、輪島塗職人の技術を継承するための支援や、商工会議所が会員向けに発行する商品券への助成も計画されている。これにより、地域の伝統工芸産業が活性化されることを目指す。
市長は、新型コロナウイルスワクチン接種の進捗状況にも触れ、現在までに12歳以上の対象者の90.4%が1回目接種を完了していると報告した。
このように、多岐にわたる支援策が盛り込まれた令和3年度一般会計補正予算は、賛成多数で可決され、今後の市内経済の回復に寄与することが期待されている。
臨時会は、全ての議案が終了し、午前10時48分に閉会した。