令和元年12月18日、輪島市議会第3回定例会が開かれた。
市内の重要な数件の議案が可決され、特に一般会計の補正予算に関して大きな注目を集めている。
議案第68号の令和元年度一般会計補正予算は、主にデジタル化に向けた防災行政無線の整備や、観光案内の多言語化などのインバウンド対策を含んでおり、地方自治体の現代化を進める方針が示されている。予算決算委員会委員長の漆谷豊和氏は、「13億6,300万円の債務負担行為を設定し、防災情報の伝達を強化することが目的である」と説明した。さらに、観光案内標識の整備や、河井浜、袖ヶ浜のトイレ洋式化に向けた予算も計上されている。
また、移住促進住宅条例の一部改正を含む議案第76号や、道路線の認定を行う議案第78号も可決された。これらの施策によって、地域の活性化や居住環境の向上が期待される内容となっている。特に、移住促進住宅については、地方移住を希望する人々に向けての対策が重要視されている。
一方で、精神障害者に対する運賃割引の拡充を求める意見書も審議された。森正樹議員は、「精神障害者の多くが経済的に困難な状況に置かれている中、公共交通機関の運賃割引の充実を切に求める」と訴えた。
最後に、持続可能な地域医療提供体制の構築に向けた意見書も提出され、議員たちが地域医療の重要性を再確認する機会となった。議会は市民の声を受け止め、より良い行政の実現に向けて活動していく姿勢を示している。