令和3年6月22日、輪島市の定例会が開催され、市政一般に関する様々な質問が議題として取り上げられた。
市長の梶文秋氏は、現在の新型コロナウイルス感染症に関するワクチン接種の進捗状況を報告した。65歳以上の方々を対象に、今月20日現在で61.6%が1回目の接種を完了し、27.1%が2回目を接種済みであると述べた。特に予約方法について、電話が殺到したことによりコールセンターのオペレーターを増やし、混乱を避ける対策を講じたと強調した。
また、新型コロナウイルスの影響によって経済が低迷していることについて、市民生活部長の中山隆氏は、緊急経営支援事業の実施状況を報告した。宿泊業や飲食業への助成が行われ、「宿泊業32件で1,250万円、飲食業121件で2,420万円を支給した」と述べ、今後も市民の生活を支援する施策の制定が必要であることを訴えた。
議員からの質問に対し、梶市長は本庁舎新館の移転に際し、一般市民におけるサービス向上を目指す方針を示した。市民に優しい庁舎を目指し、総合案内窓口を設置したことが具体的な改善点であるとした。さらに、今後の駐車場確保についても言及し、十分な確保が行えるよう努める見込みを示した。
次に、マイナンバーカードの交付率が県内で最も低いことを指摘された際には、各種出張申請窓口を設けるなどの対策を行っていると報告。現在、申請率が40.6%に上昇し、交付率も29.6%となった状況を説明した。
有害鳥獣処理施設に関する発言では、イノシシの捕獲数が前年比約1.7倍になったことを報告。施設の管理体制についても言及し、今後の捕獲に対しても連携を強化するとした。
最後に、消防団員の報酬に関する質疑では、本市の消防団員への報酬が最も低いことが示され、梶市長は、処遇改善についての方針を示した。団員の士気向上を図るため、報酬引き上げを検討するとし、多くの議員から支持を受けた。
梶市長は「新型コロナウイルス感染症とその影響を乗り越えるために、一丸となって取り組んでいく必要がある」と強調。次回の市長選挙については現任期をもって退任することを明言し、引き続き市政を遂行する決意を固めた。
各議員からの意見や質問を受けて、会議は次の日に継続されることが決定した。