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大型客船誘致事業の成果と課題を議論

輪島市議会で大型客船誘致事業の成果、課題を議論し、工房長屋の利活用や輪島塗の新たな展開についても意見交換が行われた。
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令和元年12月11日、輪島市議会第3回定例会が開かれ、複数の重要な市政問題が議論された。特に大型客船の誘致事業についての質疑が注目を集めた。

門前 徹議員は、大型客船誘致事業の実績や経済効果について詳細に質問した。この事業は、平22年度から現在までに36回の大型客船を受け入れ、約1万2,074名の乗船客が市を訪れた実績がある。産業部長の山下 博之氏が回答し、寄港1回につき平均393名の乗船があり、1回あたりおよそ449万円の経済効果が見込まれるとの試算を示した。

また、門前議員は、誘致事業の成功および課題についても問うた。市民生活部長の中山 隆氏は、過去の予測と現在の状況の乖離を認め、地域全体の受け入れ意識の欠如を問題視した。乗船客に輪島を再訪してもらうためのおもてなし向上が今後の課題である。

さらに、工房長屋と道の駅ふらっと訪夢の利活用に関する意見が出た。坂本 賢治議員は、工房長屋の観光資源としての可能性を指摘し、街ぶらを楽しめる空間作りを提案した。副市長の坂口 茂氏は、この施設の活用を今後検討すると述べた。

輪島塗に関しても多くの意見が交わされた。坂本議員が指摘したように、伝統工芸としての輪島塗は地域の宝であるが、その重要性が危機に瀕していることが懸念されている。市長の梶 文秋氏は、漆芸研修所の現状と新たな技術開発の必要性を強調した。特に、海外との競争意識が高まる中で、輪島塗の新たな展開が必要とされている。

その他にも、スポーツ少年団の遠征費補助や漁業振興に関する質疑も行われ、議員たちはそれぞれの視点から政策提言を行った。市は今後も課題解決に向け、具体的な対策を講じる意向を示しており、今後の取り組みが注目される。

議会開催日
議会名令和元年12月第3回輪島市議会定例会
議事録
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