令和3年9月7日、輪島市議会は第3回定例会を開議した。この場では、新型コロナウイルス感染症に関する市内の状況や、各種施策について幅広く議論された。
特に、コロナ対策に関する質問が多く、椿原正洋議員が「コロナ禍で経済活動や市民生活が打撃を受けている」と述べ、政府の対応について批判を展開した。例えば、国民の不安が高まる中、国の支出が適切に発信されていないとの指摘があった。これは、コロナ対策の財政支出が増えていることに言及しつつ、サポートが減少しているという現実への懸念を表したものとされる。
また、ワクチン接種については、市立輪島病院での集団接種や個別接種の状況が報告された。これは、特に高齢者への接種が進んでいるとした。9月末までには、希望者への接種が完了する見込みであるが、今後のワクチン供給の状況が懸念されている。こちらについては、市長の梶文秋氏が、「まだ一部で混乱があることを認識している。自治体として、できる限りの支援を行う」と述べた。
財政状況に関連して、梶市長は関連する指標を示しながら、一般会計の状況について簡潔に説明した。今年度の予算編成は、新たなコロナウイルスの影響を受けている。市税収が減少したため、財政調整基金を取り崩す必要が生じる見込みである。これにより、さらなる財源不足が懸念されており、本市としては引き続き厳しい財政運営が求められる。
また、フードロス対策に関連して、環境対策課の出邑肇課長が、現行のフードドライブの取り組みや今後の拡充に関する提案があった。この活動は、消費する晩に寄附される食品を集約し、生活困窮者に直接届ける取り組みである。市役所でも回収ボックスの設置が検討されているが、詳細な運用については今後検討がなされるという。
最後に、市役所内部でのコロナ感染者に関する対応が発表された。総務部長の岡本文明氏は、市役所では職員の検査を実施し、感染拡大を防止する対策を講じた。市民への十分な周知も行い、落ち着きが求められる中での前向きな対応を強調していた。市としても市民への感染リスクを継続的に周知し、安全な環境づくりに努める必要があるとの見解を示している。
議会ではこれらのほかにも、多岐にわたる議題が議論されており、総じて市民生活の向上に向けた取り組みが一層求められていることが浮かび上がった。