令和3年3月9日、輪島市議会は第1回定例会を開催した。
議長の西 恵氏が開会を宣言し、議会時間の延長が決定された。続いて行われた会議では、会議録署名議員に古坂祐介議員と坂本賢治議員が指名された。報告事項としては、前回の定例会で決定していた議員派遣について、新型コロナウイルス感染症の影響を受け取りやめたことが述べられた。
会期は本日から3月24日までの16日間と決議された。議長が日程第3として提案した市長からの議案上程も行われ、計43件の議案について審議が開始された。
市長の梶 文秋氏が提案理由の説明を行い、まず福島県沖を震源とする地震について言及した。2月13日に発生したこの地震は震度6強を記録し、多くの人的被害や住宅被害が報告された。
次に、新型コロナウイルス感染症の対応についても説明され、医療従事者及び感染症対策に協力している市民や事業者に深い感謝の意が示された。市内での感染者は11名に留まると報告され、感染拡大の懸念は踏みとどまったとのこと。
梶市長はワクチン接種の優先が65歳以上から始まることを明らかにし、円滑な接種体制の構築に向けて万全な準備を進めると強調した。
輪島特産のふぐのブランド化を目的に「輪島ふぐの日」を2月9日に定めたことも報告され、教育機関でのPRイベントについても言及があった。さらに、医薬品を製造販売する大塚製薬株式会社との包括連携協定締結について説明され、地域の健康づくりへの寄与が期待されている。
次に、令和3年度予算についての説明が行われ、全会計の総額が380億3,418万4,000円への減少が見込まれることが伝えられた。特に一般会計では205億8,000万円が計上され、前年に比べた8.9%の減少としている。
市長はこの厳しい財政環境を受けて、「持続可能な財政規模への転換」を目指すとした。議案には、介護保険料の改正や新たな観光振興策として、禅文化事業の推進などが含まれる。
議会はその後休会を決議し、次回の会議は3月16日に開催されることとなった。市長は市政運営に対する所信を共有し、今後の議論に期待を寄せた。