令和2年12月15日、輪島市議会は定例会を開催した。芸術と文化の振興、経済支援など、重要議案が採決された。
会議の中心は、令和2年度の一般会計補正予算に関する議論であった。この予算案には、新型コロナウイルス対策が盛り込まれ、市内宿泊者向けのガソリン割引などの施策が継続されることになった。予算決算委員会の漆谷豊和委員長は、「一般会計予算の総額は284億5,196万2,000円となり、前回からの増加額が示された。」と報告した。
また、議案第90号では輪島市空港交流センターの条例が廃止された。市民からの批判も受けながらも、賛成多数で可決した。這い続けてきた問題として、空港交流センターの経済的負担が指摘され、鐙邦夫議員も、「過去の財政措置に対する不満が根強い。」と述べた。
請願第6号と第7号につながる議論は、核兵器禁止条約への署名・批准を求めるものであった。この請願は不採択となったが、請願を提出した鐙邦夫議員は、「核兵器廃絶の声が高まる中、日本政府にはさらなる対応が求められている」と訴えた。
さらに、第8号の請願に対しても議論が行われた。「医療機関等の経営安定化を図る財政支援の拡充を求める」という趣旨であったが、こちらも不採択となった。コロナ禍での医療機関への影響を懸念し、支援の必要性を訴えていたが、賛同者は少なかった。
加えて、議案第93号と第97号については、輪島市のいくつかの公の施設の指定管理者の指定が提案され、異議なしで決定した。これにより、行財政改革の進展と市民サービスの向上が期待されている。
最後に議長は、今年の定例会を振り返り、新型コロナウイルスの影響の中でも、市民を守るための施策を模索してきたことを強調した。来年に期待する声も多く、新たなスタートを切るための決意が伝えられた。