令和4年第3回市議会定例会が9月13日に開催され、多くの議題が議論された。
主なテーマの一つは財政状況に関する質疑であり、議員たちは、収支の健全性について関心を寄せた。一二三秀仁議員は、令和3年度決算を元に、将来負担比率や公債費比率について質問を投げかけた。市長の坂口茂氏は、実質公債費比率が12％に上昇したものの、早期健全化基準を下回っていると説明した。また、今後の財政運営に関しては、多様な行政需要に応じた見直しが必要であると述べた。
加えて、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の進捗状況も話題に上った。市民生活部長の池腰博之氏は、接種率を12歳以上で91.6％と報告し、今後の方針を強調。オミクロン株対応ワクチンの接種見込みについても具体的なプランを示した。市立輪島病院で発生したクラスターの対応についても議論され、感染防護策の徹底と診療の正常化に向けた努力が求められていた。
その後、門前高校生徒受入支援事業に関連する質疑が続き、特にその必要性と経費に対する関心が高まった。坂本賢治議員は、過去の支援策との比較を行いながら生徒数の推移を尋ねた。中山由紀夫副市長は、交流人口の増加の重要性とともに地域の連携を強化していく必要性を訴えた。
そして、トキの放鳥などの環境施策への取り組みも報告された。能登地域におけるトキの生息環境について、役所は努力を続け、振興協議会の設立やシンポジウムの開催などを通じて理解促進を図っていると述べた。さらに水道事業の更新計画や災害対策についても取り組む方針が示された。
最後に、地域の安全安心に関する問題も提起され、特に私設防犯灯の更新時期に関する課題が浮上した。市は地域の多様なニーズに応えるため、LED化の助成制度なども考慮する模様である。市の取組が期待される中、市長は市民とともに生きるための施策をこれからも推進していく意向を強調した。