令和3年6月の定例会において、加賀市が新型コロナウイルス用ワクチン接種の加速化や、経済対策に関する施策を発表した。
市長の宮元陸氏は、追加の補正予算として約1億2,680万円を計上し、全ての市民がワクチン接種を希望する場合、その加速化を図る費用を追加すると述べた。具体的には、新たに加賀市スポーツセンターや大型商業施設を集団接種会場として追加することが決定された。これにより、医療従事者や関連団体の協力を得ながら、8月末までに全市民へのワクチン接種完了を目指す。
また、経済対策においては、加賀温泉郷・市民宿泊限定「応援リフレッシュ割」を実施し、地元経済を活性化させる方針を打ち出した。第5弾のこのプランは、6月14日から9月30日までの期間、宿泊料金の50%を割引し、さらに商品券の配布も行う。同市の観光業や飲食業は、コロナ禍で打撃を受けてきた経緯もあり、地域経済の回復が期待される。宮元市長は、「市民のストレス緩和と市内経済の回復を図る」と述べ、経済への影響を配慮した実施であることを強調した。
特に注目されるのが女性の活躍推進に向けた取り組みだ。新型コロナウイルスの影響で、DVや経済的不安に晒されている女性向けに、相談窓口を拡充するとともに、生理の貧困問題にも配慮した施策を進めている。また、女性の健康を支えるために、生理用品の提供を行い、必要に応じた支援体制を築いていく方針である。
さらに、全市を巻き込んだ多角的な施策により、地域住民が安心して生活できる環境の構築が期待される。市全体での協力体制が進められ、今後のワクチン接種事業や経済復興策には、特に注目が集まっている。