令和６年３月２５日の加賀市定例会では、数多くの議案が審議された。中でも、令和６年度一般会計予算は、特に市民生活に直結する重要議題として討論が行われた。
一般会計予算案については、予算決算委員会の林 茂信委員長が報告を行った。提出された議案の中で、一般会計予算は78億2,700万円という巨額が計上されている。「この予算は、物価高騰や市民の生活苦を無視したものである」と述べ、議案第５号の成立には理解を示さない意見が多く見られた。一色 眞一議員は、市民に不安をもたらしている点を強調し、「特に、コロナ禍の影響やインボイス制度の導入が、小規模事業者に悪影響を与えている」と指摘した。
議案第６号の国民健康保険特別会計予算についても懸念の声が上がった。議員からは、「国の税制改正により限度額を引き上げ、市民の負担増加が懸念される」と訴えがあった。同様に、後期高齢者医療特別会計予算や介護保険特別会計予算についても、議員の間で疑問が呈され、全体として市民の負担が増しているとの声が多かった。
さらに、市内の公共施設に関する条例改正案も話題となった。つまり、山中温泉地区の支所設置条例の廃止が提案された。この問題について、中川 敬雄議員は、「地域住民の意見を無視している」と訴え、地元の声を重視するよう提言した。一方、宮元 市長は、支所廃止を進めることで財政の効率化を図る意向を示したが、議員たちの反発を受けて修正を迫られることとなった。
最後に、令和６年能登半島地震による復興支援に関する意見書が話題となり、多くの議員が賛同した。この意見書は、被災した地域の支援に国がさらなるトータル支援を行うよう求める内容である。議会の総意として、一日も早い復興を目指す姿勢が確認された。
各議案は質疑や討論を経て賛否が分かれることなく、多くが原案通り可決された。市内、市民の福利厚生が一層向上するよう、議会の役割が一層求められることとなった。