令和4年9月加賀市議会定例会が開会し、市長による議案についての説明が行われた。
冒頭、宮元陸市長は石川県内での大雨に触れ、本市での被害について報告した。台風や秋雨前線が接近する中、防災に備える必要性を強調した。特に、大雨の影響を受けた小松市に対しては、人的・物的支援を行っているという。
次に、新型コロナワクチン接種について述べ、60歳以上の接種率は54%、全市民で26%に達しているとした。新型コロナ感染症の第7波が広がる中、国からオミクロン株対応のワクチン接種を行う方針が示された。市は接種希望者に対し、円滑な接種体制を整える意思を示した。
続いて、原油価格や物価高騰への対策も語られ、多子世帯に対する給食助成事業や、漁業者への燃料補助が行われるとのこと。これらの支援により、市民の生活安定や市内企業の継続を図ると強調した。
株式会社Prefered Networksとの連携についても説明し、AIやソフトウェアプログラミング教育を通じたデジタル人材育成を目指す。同社の先進技術を地方で活かす取り組みとして期待が寄せられる。
また、国家戦略特区のデジタル田園健康特区に認定されたことを受け、他の自治体と連携し、取り組みを進める方針が示された。市長は医療や健康にとどまらず、幅広い分野でのモデル自治体を目指す考えを述べた。
教育分野における取り組みも重要視され、金沢工業大学との共同で進めるリスキリング教育プログラムが発表された。これは、デジタル人材不足の解消を目指すもので、多様な職員が専門知識を習得することが期待されている。
さらには、加賀ライズタウンの構想も説明された。未来型の商業エリアの整備を目指し、民間事業者との意見交換を積極的に行っている。市長は事業の実現性を高めるため、市民への周知も進めていくと語った。
最後に、議案第60号から第81号までの市長提出の議案が提示され、これに対する審議をお願いする旨が伝えられた。議会は透明性を持って市民からの信頼を得ていくことが重要であり、その姿勢が求められている。