6月10日の加賀市議会定例会では、、市長提出の報告第4号および議案第47号から第55号までが議題に上がり、質疑応答が行われた。議会では特に、大聖寺駅等活性化調査検討業務の報告書が注目を集め、林 俊昭議員がその内容について詳細な質問を行った。
まず、林議員は市内駅等活性化調査の中間報告における株式会社DK-Powerとの契約について言及し、「この業務の受託先はどのような会社で、過去の実績も含め、契約内容について詳しく説明してほしい」と求めた。これに対し、横堤 恒章政策戦略部長は、同社が自然エネルギーによる発電設備の開発やコンサルティング業務を行っていること、その契約金額は300万円であり、随意契約に基づくことを明らかにした。報告書の内容に疑問を持つ議員もおり、「業者名が具体的に挙げられていることで公募の公正性が損なわれるのではないか」と指摘した。
さらに、林議員は「中間報告書に明記された大聖寺駅の再生事業において、提案した業者が全く公募に関与しなくなっている」と反発した。これに応じて、横堤部長は「この点には特に問題はないと認識している」と述べ、市の手続きには問題がないとの立場を示した。しかし、林議員は強い語調で「透明性の確保が重要だ。報告書が先立って存在し、公募の過程が不明確ではある」と質疑を続けた。これに対し、深村 富士雄副市長は「公募型プロポーザルはあくまで幅広い提案が求められる形式である」と発言し、議会の意見にどのように対処していくかの課題を残した。
また、今後のテレワーク推進についての意見も交わされた。水井 勇一総務部長は、「コロナ禍の影響から職場環境を改善するためにテレワークの普及を進めている」とし、育児や介護と両立する環境整備を進めることを強調した。
議会の意見は多岐にわたり、特定事業者を巡る議論、市民の意見を反映する重要性、そして行政の透明性を確保する取り組みの必要性が共通のテーマに浮かび上がった。議会では、今後もこのような課題が継続して提起される見込みが示された。