令和3年7月30日、加賀市議会の臨時会が開かれ、重要な議案が審議された。
会期は本日1日のみと定められ、議題には市長提出の報告15号、16号および議案58号が含まれた。宮元陸市長は、東京2020オリンピック・パラリンピックについて触れ、選手たちの健闘を称えつつ、コロナウイルスの影響とその対策についての状況を報告した。
特に注目されたのは、大聖寺駅再生事業である。これは、地域の活性化を目指し、駅舎をコワーキングスペースや待合施設として整備するものである。市長は、高校生や地域住民が集う施設を提供し、利便性向上を図ることを強調した。議会では、林俊昭議員が駅の活性化についての質疑を行い、駅利用者の需要についての疑問も呈した。特に、無人化計画やバス路線の廃止が駅利用者に及ぼす影響について懸念が示された。
また、観光拠点再生事業として旧山代出張所解体の議案も提出され、解体後の利活用についての論議がなされた。文化の景観の向上や地域のにぎわいを創出することが期待されているが、具体的な計画についての説明が不足しているとの意見があり、地域の参加と意見交換が不足している点への懸念が表明された。
一方、ウィズコロナ時代にふさわしい「楽しみながら歴史文化を学ぶ」地域周遊事業についても議論された。本事業では、北前船の歴史文化を活かし、地域を周遊しながら学べる内容が盛り込まれており、南出貞子議員が地域との関係構築について質疑を行った。
議案の審議の結果、報告第15号及び第16号は原案承認、議案第58号は賛成多数で可決された。議会は、今後の自治体の取組への期待を新たにしながらこの臨時会を閉じた。