令和3年9月2日に開催された加賀市議会定例会では、防災対策と文化財保護に関する重要な議題が取り上げられた。
上田朋和議員は、避難所の環境改善を訴えた。昨今の天災を受け、「特に女性や子供にとってプライベートな空間が不可欠である」と強調した。上田議員は、パーティション素材を用いたプライベートブースの導入を提言。柴田義徳総務部長は、避難所設置の必要性を認識し、現在の段ボールパーティションの改善余地を述べた。
次に、加賀市中央公園の整備状況について議論が進んだ。上田議員は、歴史民俗ゾーンが劣化している現状を指摘。「寄贈された貴重な文化財が保存されていない」とし、整備方針が求められるとした。山田圭一産業振興部長は、老朽化の現状や維持管理費の問題を説明。文化財保護のため国や専門家と協力する考えを示した。
東京大学との共同研究プロジェクトについても話題に上った。上田議員は、国内でカカオ栽培可能かの懸念を示すとともに、気候条件の適合性について質問。また、藏喜義君政策戦略部長は、新たな産業創出を目指し、耕作放棄地の活用を図る方針を説明した。
加賀市は、市民に安心と安全な環境を提供するため、土砂災害警戒区域の防災対策を強化。柴田総務部長は、情報発信方法や避難情報の発令基準を紹介。地域住民が積極的に防災対策を考えることが求められている。
議論の合間には、ビートラックスとの連携協定締結が紹介され、起業家育成に向けた取り組みの意義が強調された。個々の取り組みが、加賀市を魅力的な地域にすることに寄与することが期待される。