令和元年12月2日、加東市議会の第87回定例会が開催された。この日は、26件の議案が上程され、特に注目を集めたのが令和元年度の補正予算関連の議案であった。
初めに、市長の安田正義氏が議会の開会に際して挨拶を行った。安田市長は、最近の加東市の人口推移についても触れ、652人の増加が見られたと報告した。市長は、このデータを踏まえ、地域の活性化と発展に向けた施策の必要性を訴えた。
本定例会では、令和元年度加東市一般会計補正予算（第4号）を含む補正予算が計上され、特に障害者自立支援関連の予算増などが具体的に検討された。総務財政部長の堀内千稔氏は、補正予算に関して、「サービス利用者の増加にともない、必要な予算を確保する」と述べ、その内容を詳細に説明した。具体的には、障害福祉サービス利用者数の増加に伴い、関連する国庫支出金を増額する旨を発表した。
さらに、複数の条例改正の議案も審議された。特に注目を集めたのは、加東市職員の給与に関する条例改正であり、一般職の給与を国の平均改定率に合わせて引き上げることが提案された。議論の中で、「適正な報酬を確保することでサービスの質を向上させる必要がある」との意見が多く交わされた。
また、健康福祉部長の藤井康平氏は、加東市国民健康保険特別会計補正予算の説明において、給付費の増大について「国庫支出金を主体的に確保し、市民に対する医療サービスを安定して提供する」と強調した。
加東市の地域活性化に向けての取り組みや、新しい施策についても意見が交わされる中で、各議員は住民のニーズを正確に反映できるよう、慎重に議論を重ねていく姿勢を示している。請願や各議案の採決も行われ、特に議員報酬改定や、発達障害者支援に関する条例などが話題となり、地域に根ざした政策実現に向けた熱心な討議が展開された。