令和元年第5回稚内市議会が9月17日に開催され、さまざまな市政課題が議論された。特に、職場環境の改善や障がい者福祉に関する話題が多くの議員から取り上げられた。横澤輝樹議員は、職場環境の改善に関して質問をし、時間外勤務実態等についての報告を求めた。市長の工藤広氏は、平成30年度の時間外勤務状況を示し、全体の健康管理と業務の効率化を図る重要性を強調した。
職場環境の問題について横澤議員は、特に時間外勤務の集中が見受けられることを指摘。市長は、両事業の改善に向け努力する意向を表明した。具体的には、職場ごとの業務量を平準化し、ICT活用を進める方針を示した。
次に、国内・国際交流についての質問も挙がる。議員の中には、稚内市の友好都市との関係強化とその意義を問いかけ、情報発信が不足している現状を指摘。工藤市長は、様々な文化交流活動を推進することに力を入れていくと述べた。また、視覚的情報展示や市民向けの多彩なイベントによる交流推進の必要性が示された。
教育環境の向上についても議論された。キャリア教育の進捗状況が報告され、地域全体での協力の意義が強調された。具体的には、子どもたちの将来に向けた支援が施策の大きな柱となっている。しかし、現状では学力向上のための多様な施策が求められていることも議員によって指摘された。
さらに、障がい者福祉に関しては中尾利一議員から具体的な取り組みを提案し、精神障がい者に対する社会的支援が不足している現状を指摘した。市長は福祉施策の重要性を認めつつも、財政的課題への配慮も口にした。最後に、稚内北星学園大学の運営問題も取り上げられ、長期的な対応が必要であるとの意見が相次いだ。これらの発言から、地域全体の活性化に向けた構造的な変革が求められ続けていることが浮き彫りとなった。