令和6年第3回稚内市議会が開催された。市政に関する一般質問では、近藤文恵市議が困難な問題を抱える女性への支援やインクルーシブ遊具の導入について質問した。発言の中で、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が施行されたことを背景に、女性相談支援員を配置する必要性を強調した。この法律は、特に日常生活で問題を抱える女性に対して、より適切な支援を行うことを目的としている。支援員の配置が不十分である現状を指摘し、道では支援基本方針に基づく計画を進め、全市町村における支援調整会議の設置を目指すべきとの論点を挙げた。さらに、地域における保護施設の充実も求められている。
また、インクルーシブ遊具の導入についても論議された。近藤市議は、障がい者や様々な背景を持つ子どもたちが平等に遊べる環境の整備を訴え、他自治体の成功事例を挙げて、その必要性を訴求した。市長の工藤広氏は、今後、導入に向けた具体的な計画を検討すると述べる一方、整備費用を含む課題もあることを認めていた。今後の整備について、地域のニーズを優先しながら進める必要があるとした。
一方で、帯状疱疹ワクチン接種助成の件では、接種には個人での判断も必要であるため、助成の導入は難しいとのコメントがあった。子どもの貧困対策についても話題が挙がり、市の現在の取組の必要性が強調された。さらには、ヤングケアラーへの支援等についても慎重に進める必要があるとの意見が出た。
ヒグマ対策では近年、市内での目撃情報が相次いでおり、市民の不安を和らげるための情報共有や連携強化が求められている。市長は、より積極的に市民の安全に務める考えを示しており、今後の施策に期待が寄せられる。