令和元年第5回稚内市議会が、9月20日に開催された。
会議では、議案第56号から第66号、議案第68号に関する報告や、令和元年度の補正予算、名誉市民についての議案が討議された。
議案第56号に対して、日本共産党の佐藤由加里議員は反対理由を述べた。保育の無償化に関して、未満児の保育料が無償化の対象にならない点を挙げ、その影響を懸念した。佐藤氏は、未満児の保育が高額なまま残ることを指摘し、「生活保護世帯と住民税非課税世帯以外に、何の変化もない」と述べた。彼女はさらに、他の自治体が取る独自の施策を参考に、未満児保育にも無償化を求めるべきだと強調した。
また、議案第65号についても言及し、給食の副食費を実費徴収することは高所得者に利益をもたらす不平等な政策だと批判した。彼女は「副食費の徴収が保護者の負担を増やす」と警鐘を鳴らし、全ての世帯に平等なサポートの必要性を訴えた。
その一方で、議案第70号、令和元年度稚内市一般会計補正予算は多くの賛成意見により可決された。工藤広市長が提案理由を述べ、稚内市名誉市民に横田慎一氏を推薦する議案第71号も原案通りに決定された。
保育施策の見直しや、名誉市民の贈呈など、様々な議題が話し合われた今回の定例会は、地域の福祉や教育問題を浮き彫りにする場となった。議会はその後、決算特別委員会のための休会を決議して、散会した。