令和元年第3回稚内市議会定例会が6月17日に開催され、市長及び教育長による重要な演説が行われた。特に、工藤広市長は市政運営における所信表明を行い、市民へのメッセージを届けた。
工藤市長は、これまでの2期8年間の実績を振り返りながら、地域の発展や課題解決に全力で取り組んできたと語った。彼は、少子化や人口減少という深刻な課題に直面している現状を踏まえ、市民とともに新たなまちづくりの指針を掲げることの重要性を強調した。
「子ども・若者の夢を育み、次代を担う人づくりの推進」を基本目標に掲げ、教育環境の整備や奨学金制度の創設にも力を入れる考えを示した。特に、将来の担い手となる若者の育成が地域の持続的発展に不可欠であるとの認識を持っており、地域全体での人づくりが求められると述べた。
また、交通基盤の整備や地域経済の活性化にも言及し、北部地域における観光振興に取り組む姿勢を示した。市では、特に港と空港の利用促進の重要性を強調し、新たな観光資源の開発に向けた取り組みが求められる。
教育長の表純一氏も演説を行い、教育行政の執行方針について語った。教育長は、地域の教育課題として、いじめや児童虐待への取り組みを強調。学校、家庭、地域が連携して子どもの成長を支えていく必要性を訴えた。特に、教育環境の充実や家庭教育の充実が重要であるとし、各種の施策を展開する意向を示した。
一般行政報告においては、ふるさと納税や市立保育所の再開など、市が進める施策に関する詳細が報告された。中でも、市立勇知保育所の再開が地域の子どもたちの健全な育成に寄与することが期待されている。
今定例会では、これらの演説に基づく施策が今後の議論の中心となることが見込まれており、市の発展に向けた具体的なアクションが期待されている。議会では、多くの民意を反映しながら、丁寧に議論を重ねていく必要があるとされる。