令和6年第2回稚内市議会において、市政に関する代表質問が行われ、重点的なテーマが議論された。
代表質問では、千葉一幸議員(志政会)から、ふるさと納税の推進が注目された。本市の寄附額は、2020年の26億889万3,000円をピークに、2023年には前年を下回る可能性があるという。寄附額の減少について、千葉議員は「多様な取組を行い、特産品や観光体験をPRしながら寄附者の選択肢を広げる必要がある」と提案した。
これに対し、工藤広市長は、「新年度では現地決済型の寄附制度の導入を検討しており、こちらも事業者と連携して進めていく」と述べており、寄附の拡大を図る方針である。ふるさと納税を通じて本市の魅力をさらに伝えていくことが期待される。
続いて、地域公共交通の再構築に関する質問が挙げられた。千葉議員は、国が提唱する「リ・デザイン」の視点から、本市の公共交通について質問した。特に、JR抜海駅の廃止後の代替交通手段について、工藤市長は、「高齢者や学生を中心に利用ニーズを把握していく」と強調しており、地域住民の生活交通を確保することが第一であるとの認識を示した。
サハリンとの交流についても議論があった。市長は、サハリン事務所の存続について、「隔絶された状況でもあるが、交流は続けていきたい」と意気込みを示した。過去の交流が途切れないよう取り組む意向があるようだ。
このほか、訪問介護環境の整備や、介護人材確保への努力についても言及され、相内議員が取り上げた訪問介護員数の減少について、必要な施策に取り組む姿勢が示された。