令和3年第10回稚内市議会は、議員定数に関する厳しい議論が交わされた。議案第83号では、議員定数を18名から16名に削減する案が提案され、賛否が分かれた。
議員の佐藤由加里氏は、この削減案に強く反対した。市民生活における問題の多様化が進む中で、議員が果たすべき役割が増加していると指摘した。「人口が減少しても、議員の仕事は減るわけではない」と述べる。
一方、鈴木茂行氏は賛成の立場を示した。議会改革特別委員会での議論を経て、減少する人口に対応する必要があるとの見解を述べ、「市民の議員定数に対する民意が反映されるべきだ」と強調した。
また、吉田大輔氏も賛成の意見を述べ、主権者である市民の意思を反映させることが重要と語った。議員定数削減は、行政に対する監視の権限を保つためにも必要であると述べた。
採決においては、賛成8票、反対8票で賛否同数となり、議長による否決が決定された。議員定数削減案は、議会の重要なテーマとなり、今後も議論が続くことが予想される。
その他の議案についても審議が行われ、太陽光発電建設に関する請願は不採択とされ、国土強靱化に関する意見書案は原案通り可決された。