令和6年第2回稚内市議会定例会が開催され、市政に関する様々な議題が討議された。
議会では、工藤広市長が一般行政報告を行い、その中で地域エネルギー会社の設立と台湾への観光プロモーションに関する取り組みが紹介された。特に、地域エネルギー会社「北風と太陽エナジー」が設立され、地産地消を通じた再生可能エネルギーの導入が強調された。市長は、「新会社が地域の脱炭素化を推進し、経済の活性化にも寄与すると期待している」と述べた。
また、市長は台湾へのセールスプロモーションの成果についても言及した。稚内の観光需要が高まる中、特に台湾からの観光客が増加しているとし、「台湾市場の獲得に向けた取り組みを続ける必要がある」と強調した。市長の訪問には、観光協会や航空会社の関係者も同行し、実際の交流が行われたという。
さらに、本市が冬季イベントの開催状況について報告した。市長は、今月行われた冬季の各イベントが成功を収め、多くの観客を集めたと伝えた。しかし、第39回全国犬ぞり大会の中止について言及し、「不運な天候のため、多くの人が楽しみにしていたイベントが行えなかった」と惜しんだ。
この他にも、稚内市の令和6年度予算案が議案として上程される予定で、一般会計は271億3,700万円と昨年度比で7.3%の増加が見込まれている。市長は、これが人口減少や地域医療などの緊急課題に対応するための財政的基盤となると述べた。
最後に、議案の審議の方法についても決定がなされた。特別委員会が設置され、効率的な脱炭素化と経済発展を図るため、引き続き議論が進められることが確認された。この議会は、3月15日までの19日間にわたり続く予定である。