令和4年第4回稚内市議会が6月24日に開催された。
この会議では、複数の議案と請願が重要な議題として浮上した。特に、エゾシカやアライグマなどの駆除に関する請願が取り上げられ、議員の関心を集めている。
報告された第27号の議案では、特別委員会による付託事件の審査結果が示された。工藤広市長が報告に立ち、市民生活の向上に寄与する施策の進展について説明を行った。
「新型コロナウイルスの影響が続く中、市民の暮らしを守ることが重要である」と工藤市長は述べた。この発言に対し、慎重な見方が示される場面もあり、議員の様々な意見が交わされた。
一方、佐藤由加里議員は、港のゆの再稼働に対する反対意見を述べた。市民の生活が厳しい中での観光事業の優先は疑問視され、彼女は「今は市民生活や事業者の安定のために最大限の手を尽くすべき」と強調した。
また、議案第49号、つまり国民健康保険税の改正提案についても多くの議論がなされた。この改正による負担増を懸念した議員からは、市民の生活支援を優先するよう求める声が上がり、「コロナ禍で貴重な施策を盛り込む一方、税金の引き上げは矛盾している」との指摘もあった。
請願の審議では、義務教育費国庫負担制度堅持に関する請願が賛成多数で通り、教育予算の確保が特に強調された。また、工藤市長に対する問責決議は、市議会内での討論の結果、否決となった。この部分の審議では、提案者から市長の法令遵守の重要性が再度確認され、今後の行政運営における透明性の確保が求められる形で決着した。
全体として、今定例会は様々な課題を共有し、協議する場となった。市議会は市民の声を受け止め、生活の安定と向上を目指す議論を続けていく必要がある。