令和6年第2回稚内市議会が開催され、重要な市政の課題が議論された。
議事日程では、予算特別委員会付託事件の審査結果報告が行われた。鈴木茂行議長は、審査報告が適切に進められ、異議なく可決される旨を確認した。
代表質問では、吉田大輔議員が市長に対し、次代を担う子どもたちの育成施策について意見を述べた。市長は、医療費無料化や給食費負担軽減の拡大などを通じて、子育てしやすい環境づくりを進めていると強調した。特に今年度は、幼稚園や保育所への対象を拡大する方針を示した。
また、空港の利用促進についても質問があり、市の取り組みが評価された。工藤市長は、今年度の乗降客数目標として24万人を掲げ、特にビジネス需要を意識した施策を強化していくと述べた。
鉄道利用の促進も期待され、宗谷本線が重要な交通網であるとの認識が示された。市長は、季節変動だけでなく年間を通じた利用促進策が必要であるとの考えを示し、観光列車や地域需要の活用に注力すると述べた。
バリアフリー化や耐震化についての議論も行われ、特にノシャップ寒流水族館の改修計画について関心が集まった。施設の老朽化が問題視される中、教育長は維持管理にも配慮しているとしながらも、費用対効果の観点から大規模改修には慎重な姿勢を示した。
子育て支援施策についても言及され、現在実施中の助成策の内容が説明された。栃木潤子議員は、住民税非課税世帯や多子世帯以外も含めた保育料の無償化を求める意見を述べ、さらなる支援策の検討を促した。
議会の最後には、地域資源を活かした産業振興策や観光の強化策についても意見が交わされた。参加議員は地域振興策の重要性を訴えつつ、協力していく姿勢を強調した。
本議会は今後の稚内市の発展に向けて具体的な方針を示す重要な場となった。各施策の実行にあたっては、地域全体での協力が不可欠であるとされ、今後の進展が期待される。