令和2年3月定例根室市議会が開催され、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、多くの重要な議題が議論された。市長の石垣雅敏氏は、市民生活を守るため様々な緊急対策を展開していると強調した。
会議ではまず、新型コロナウイルス感染症対策についての報告が行われた。市立根室病院では、感染症病床が設けられ、患者対応のために医療体制が強化されている。石垣市長は、「市民の命と健康を守るため、全力で取り組んでいる」と述べた。感染者数の増加に伴い、医療資材の供給不足も懸念され、市としての支援強化が求められている。
次に、人口減少問題についての議論に移った。県内外の声を受けて、根室市創生総合戦略の策定が進められている。この戦略では、子育て支援の充実や、地域経済活性化に向けた施策が盛り込まれ、多くの市民が参加する形で策定されている。市は、ふるさと納税制度の利用や地域資源の活用を通じて、関係人口の拡大を図る姿勢を見せている。
続いて、女性が活躍できる地域環境づくりについても言及された。市議会での議論の中で、地域における女性の活躍を促進するための政策が必要であるとの見解が示され、具体的な方向性が求められた。石垣市長は、「男女共同参画社会の実現が地域活性化に重要である」との認識を示し、今後の施策と連携への期待を寄せた。
北方領土問題については、石垣市長が専門の部として北方領土対策部を設置すると発表。国との交渉において情報を収集し、地域振興施策のセットで進める姿勢を示した。この部門の役割として、地域住民が北方領土問題に意識を向け、次代に向けた意義深いアプローチを行うことが求められている。
最後に、公共施設の整備と財源対策について、その重要性が再確認された。市財政が厳しい中で、必要となる公共施設の維持や老朽化対策には、多様な財源の確保が必要であるとの強調があった。戦略的な資源管理や、国や道との連携が不可欠で、市民への情報発信とともに、市全体での合理的な対応が期待されている。