令和6年5月13日、根室市議会が開催され、新議場での初議会が行われた。
議長の田塚不二男氏は、新庁舎での議会が市民の声を反映するための重要な場となることを強調した。
今回の議題は「議案第47号」で、国民健康保険税条例の一部改正が中心である。市民生活部長の中村健悦氏は、改正内容を詳しく説明した。この改正は、低所得世帯の保険税軽減措置の拡充を目的に、軽減判定所得基準額を引き上げるものである。
具体的には、被保険者数に乗ずべき基準額が29万円から29万5,000円に改定されるほか、2割軽減の所得基準額が53万5,000円から54万5,000円に引き上げられる。これにより、保険税軽減の対象となる世帯が拡大する見通しだ。
また、本案に関連して行われた質疑では、本田俊治議員が改正の背景や経済状況との関連性について質問を行った。中村氏は、軽減措置と課税限度額の見直しが連動している点についても説明した。
議会では、新たに2割軽減の対象となる世帯数やその軽減額も報告された。令和5年度のデータを基にすると、16世帯が新たに2割軽減の対象で、保険税軽減額は42万6,000円とされている。また、2割から5割軽減に移行する世帯は4世帯、軽減額は8万4,000円に上るという。
議会後、市民周知の方法として、改正後の情報をホームページ上に掲載する方針が示された。なお、根室市では軽減世帯の割合が全道で最も少なく、31.85%の軽減率を示していることも触れられた。
最終的に、議案第47号は原案通り可決され、議会の日程は全て終了した。本日は新しい議場での初めての議会が成功裡に閉会された。
議長は議会の運営がスムーズであったことを称え、今後も誠実に市民の声を聴く姿勢を貫くことを明言した。