令和5年根室市議会12月定例月議会が開催され、高齢者の交通事故防止対策や鳥獣被害対策など重要な議題が取り上げられた。特に、高齢者による交通事故が社会問題となっており、議員からの提言が相次ぐ。
11番議員の中村久君は、75歳以上の高齢者ドライバーによる最近の死亡事故について言及し、高齢者の運転免許自主返納を奨励する取り組みの強化を求めた。この対策は、市民生活部長の齋藤博士君も認識しており、現在進行中の高齢者運転免許自主返納奨励事業や交通安全対策への多角的な取り組みを強調した。依然として高齢者ドライバーによる交通事故は社会的関心を集める重要なテーマであり、市としても組織的な施策を進めていく意義が強調される。
また、鳥獣被害対策についても言及され、大きな課題であるヒグマによる被害防止策が問われた。市長の石垣雅敏君は、ヒグマの出没問題が地域住民に不安を与えていることを認識し、国や道の動向を注視しつつ適切な対応を進めるとの姿勢を示した。特に、ヒグマの個体数調整に関する新たな政策が進行しており、市としても被害防止策を強化する意向が述べられた。
さらに、新廃棄物処理施設の建設に関する説明が行われ、市民からの合意形成の重要性が再確認された。市民生活部長の齋藤博士君は、地域住民との合意形成を重視する姿勢を示し、今後さらなる協議を進める意向を表明した。しかし、合意形成のタイミングについては焦点が当たり、議員からは更なる協議と説明を求める声も上がった。
北方領土返還問題については、春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター館長の鵜飼豪生君が地域の関心を高める活動の継続を要請した。自見内閣府大臣との懇談を通じ、領土問題への関心が薄れないような啓発活動の重要性が強調された。一方、都市部での北方領土問題の認識を深めるための活動も必要であるとの意見が述べられ、地域の結束も確認された。
議会では、中心市街地の活性化に向けた取り組みの必要性も論じられた。行政としてただ目ぼしい活動や施策を行うだけでなく、地域の声をしっかりと受け止め、共に歩む姿勢が求められていると感じた。市長自身がその旗振り役を担う意義も示され、今後の活性化施策に繋がることが期待される。
この会議を通じて、地域の様々な課題が市民の目線に沿った形で議論されることが重要であることが再確認された。